寝ている間に歯をキリキリすり合わせたり、ギューっと歯を噛みしめたりする症状を歯ぎしりといい大人にも子どもにもあります。ブラキシズム、口腔内悪習慣という名前もあります。直接自分の歯ぎしりを自分で聴くことが出来る人はいませんが、最近は睡眠中のいびきなどを記録するアプリなどで確認することは可能です。自分の歯ぎしりを耳にした人たちは一様にぞっとすると言います。「自分がこんな大音量を寝ている時に出しているなんて!!」と。。
その時始めに思うのは、何で寝ている時にこんなに歯に力をギューっと込めて、顎を小刻みに動かしキュルキュル音を出しているのか?「原因は何なんだ」と率直に思うでしょう。何か奇病なんじゃないかと思ってしまう音ですからね。
毎晩この音を聴かされる人たちも同じ気持ちでしょう。「このままじゃ一緒に寝ることはもう無理!」と思っているパートナーも少なくないはずです。こういう人達は本人以上に大人の歯ぎしりの原因を知りたいと思っているのではないでしょうか?
たとえすぐに解決はできなくても、まずは原因を知ることで大分精神的に楽になることは間違いありません。自分ではどうすることも出来ない騒音でかけがえのない人間関係までも壊してしまいそうだと危惧しているならば、まずは大人の歯ぎしりの原因を知って少しでも気持ちを楽にしたい所ですよね。大人の歯ぎしりの原因をここで洗いざらいお伝えします。
まずは、大人の歯ぎしりの原因に迫る不可欠な予備知識として歯ぎしりが睡眠中のいつ起こるのかクリアに理解していただきます。
目次
歯ぎしりは睡眠中のいつおこるか?
歯ぎしりの原因を考える時まず、歯ぎしりが睡眠中のいつ起きるかを知る必要があります
人間が寝ている時は眠りの深い折れ線グラフの谷(ノンレム睡眠)と、眠りの浅い折れ線グラフの山(レム睡眠)を1セットとして4~5回繰り返します。
つまり、折れ線グラフなら谷山谷山谷山谷山ということです。谷の部分は、深い谷ということで深い眠り、ノンレム睡眠と言って脳が眠っていて体は起きている睡眠です。山の部分は全くその逆で、レム睡眠と言って脳が起きていて体が眠っている睡眠です。
歯ぎしりは谷の深い眠りノンレム睡眠の時に起こります。
つまり歯ぎしりは4~5回起こる可能性があるということです。
谷についてさらに詳しく眠りの深さで表現するとレベル1→2→3→4→3→2→1と段階が変化します。4段階が一番深い眠りになります。
歯ぎしりは終わりの2→1で起こりちょうどレム睡眠に以降する時です。眠りが浅くなりつつある、まどろんでいるような状態の時に歯ぎしりは起こって来ます。
つまりノンレム睡眠の終わりの方の2段階→1段階が長ければ歯ぎしりの原因になるということです。
次に、どうすればこのノンレム睡眠の中での一番眠りの浅い1段階、2段階、まどろみの時間が長くなり歯ぎしりの原因になってしまうのか考えます。
ノンレム睡眠のまどろみの時間が長くなる原因は?
大人の歯ぎしりにつながるノンレム睡眠のまどろみ時間が長くなるには原因があります。
その原因は、飲酒、ストレス、加齢が挙げられます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
飲酒による原因
この体が起きている間に眠りが浅くなる時間が長くなる原因の一つは飲酒です。
アルコールを飲んで寝ると、寝てすぐは代謝で発生するアセトアルデヒドのために深い眠りになりますが、後半は浅い眠りが増えて来ます。
つまり4回の谷山のサイクルのうち後半の3回目、4回目なんかにノンレム睡眠の1段階、2段階の部分が長引きます。
その結果歯ぎしりが増えることになります。
ストレスによる原因
日中のストレスが多いと眠りが浅くなる原因になります。
ストレスには自律神経が関わっています。
自律神経は体を緊張させる交感神経とリラックスさせる副交感神経がバランスよく働いているのですが、日中緊張が続き交感神経ばかりが働くと、寝るときまで交感神経が優位になってしまい緊張状態になり眠りが浅くなってしまいます。
そして、まどろみ状態が続き歯ぎしりの原因になるのです。
加齢による原因
さらに加齢は眠りの浅い部分を長くする原因になります。
これは生理的なことになりますが、加齢も歯ぎしりの原因の一つになるということです。
大人の歯ぎしりの原因は浅い眠り以外にも?
お酒を飲まない、ストレスもたまってない、年齢も比較的若い。
でも、歯ぎしりをしてしまう。
そんな方は浅い眠り以外の原因で歯ぎしりをしているかもしれません。
実は、大人の歯ぎしりの原因は、浅い眠り以外にもあります。
可能性のある3つの原因を紹介します。
歯を食いしばる癖が原因の場合
浅い眠り以外の大人の歯ぎしりの原因になるものの一つに、歯ぎしりのような歯を食いしばる癖があることが上げられます。
仕事中や勉強中、激しい運動をしている時などに神経を集中させていると歯をギューっと食いしばるような癖がある人の場合です。
日中なら自分で気づけばやめることも出来ます。
でも、日中のその癖を脳が覚えていて、夜眠っている間に同じ癖が繰り返されている場合には意識がないのでやめることが出来ず、ギューギューっと昼間よりもずっと強い力で歯をくいしばって歯ぎしりをすることになってしまいます。
逆流性食道炎が原因の場合
「逆流性食道炎」という病気の場合、大人の歯ぎしりの原因になります。
胃の中のものが逆流してくる病気です。
胃液や胃酸や酸性の食べ物が口まで達し口の中が酸性になります。
口の中は中性が正常なので唾液を出して正常に持って行こうという生理作用が働きます。
これが日中なら問題ありませんが睡眠中に逆流が起こった場合は無意識に唾液を出そうとして口を動かすことになりこれが大人の歯ぎしりの原因になるのです。
歯並びが原因の場合
歯並びも歯ぎしりの原因になります。
生まれつきの歯並びの悪さもありますが、歯を抜いたり虫歯などで、上下の歯のかみ合わせが悪くなって特に顎の筋肉に負担がかかりストレスがかかって、日中も歯ぎしりと同じ様に無意識的に顎を動かしたり解消しているのですが、寝ている時は歯ぎしりとなって出てくるのです。
このように歯並び、歯のかみ合わせも大人の歯ぎしりの原因になります。
歯が抜けたとか抜歯後の治療の放置や、虫歯治療により上下段の噛み合わせが悪くなり、普段の生活で顎の筋肉が余計な緊張を強いられ、寝ている間に解消(緊張を緩める)しようとします。
これが大人の歯ぎしりの原因になるのです。
